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コアコンピタンスは動かせるか|顧客の変化に合わせて強みを組み替える3つの判断

Salesforceのオウンドメディアにて、当社取締役・山口義宏が監修したブランド再構築のガイドブックを紹介する記事が掲載されていました。この掲載ページは現在公開終了となっています。

商品の性能を上げても支持が広がらない。この状態が続くとき、多くの場合に不足しているのは品質ではなく、強みを誰のどの欲求に向けるかという判断です。強みそのものは変えずに、向け先だけを組み替える余地が残っています。


この記事の要点


  • 商品力の向上は、支持する層の拡大につながって初めて売上に反映されます。

  • 自社の強みは固定物ではなく、顧客の変化に合わせて向け先を組み替える対象です。

  • 強みの向け先を変えるとき、既存ブランドを作り替えるか別ブランドを立てるかを選びます。

  • ブランドを増やす判断は容易な一方、覚えてもらう負担は増え続けます。


こんな方におすすめ


  • 品質を上げているのに支持が広がらず、原因を特定できていない事業部門の方

  • 既存ブランドの手直しと新ブランドの立ち上げのどちらを選ぶか迷っている方

  • 扱うブランドの数が増え、管理と認知の釣り合いが崩れていると感じている経営層の方


前提となる3つの用語

ブランドポートフォリオとは


ブランドポートフォリオとは、企業が保有する複数のブランドを、それぞれどの顧客層のどの欲求に向けるかという観点で並べた全体像のことである。個々のブランドの良し悪しではなく、重なりと空白がどこにあるかを見るための枠組みとして使われる。


のれんとは


のれんとは、もともとは店先に掲げる布を指し、そこに商品の質、顧客からの信頼、社会からの評価といった目に見えない価値の総体が重ねられてきた言葉である。会計の用語としても使われ、買収額と純資産の差額として計上される。


想起率とは


想起率とは、ある場面で自社のブランドがどれだけの人の頭に浮かぶかを示す割合である。検索して比較してから買う行動が広がるほど、最初に思い浮かぶかどうかが売上に直結しやすくなる。


論点の背景


良いものを作れば売れる、という前提が通用した時期が長く続いたことで、ブランドの力は商品の性能が支えるという考え方が残りました。その結果として起きたのは、顧客が求めていない水準まで性能を高める競争です。性能ではなく価格や使い勝手で勝負を挑まれた場面で、積み上げた水準が評価につながらない例が出ました。

 

同じ前提は、売りたい商品を売るために新しいブランドを立てるという判断も生みます。この順序で立てたブランドは、自社が売りたいものと顧客が欲しいものの差に苦しみます。強みを起点にすること自体は誤りではなく、その強みを誰のどの欲求に向けるかを決めていないことが問題になります。

 

向け先を変える判断には二つの道があります。既存ブランドの意味づけを作り替える道と、強みはそのままに別のブランドを立てる道です。後者は既存の支持層を傷つけずに新しい層へ届く利点がある一方、覚えてもらう対象を増やすことになります。


2024年の商標登録出願件数は158,792件で、商標審査における登録査定率は88.4パーセントです。新しい名乗りを登録すること自体の難易度は高くない状態が続いており、増やす判断は、法の手続きではなく認知の側の負担で評価する必要があります。 出典:特許庁「特許行政年次報告書2025年版」(2025年7月7日)

実務での判断軸


1.性能の向上が、支持する層の拡大につながっているか。 品質指標の改善と、支持層の増減は別に測る必要があります。性能を上げた期間に支持が広がっていないのであれば、上げた性能が顧客の求めるものと重なっていない可能性を先に疑ってください。

 

2.強みの向け先を、顧客の変化に合わせて見直しているか。 自社の強みは変えずに、それを向ける相手と場面だけを変えられる場合があります。顧客の暮らし方や働き方が変われば、同じ強みでも刺さる相手が入れ替わります。強みの棚卸しではなく、向け先の棚卸しとして行ってください。

 

3.増やす判断を、覚えてもらう負担と釣り合わせているか。 新しいブランドを立てる手続きの負担は小さく、社内の合意も得やすい傾向があります。一方で顧客が覚える対象は増え続けます。増やすと決める前に、既存のどれを前に出さなくするかを同時に決めてください。


3つのうち最初の2つは事業部門の判断で動かせます。ブランドを増やすか減らすかは全社の資源配分に関わるため、経営層が関与する論点として分けて扱う必要があります。


編集部おすすめポイント


この掲載は、強みを固定して守るものではなく組み替える対象として扱っている点が特徴です。支持層の拡大を伴わない品質向上は売上に反映されないという整理は、性能の改善を積み上げてきた企業ほど受け止めが難しい論点でもあります。自社の強みがいま誰に向いているかを確かめる材料として読めます。


悪魔の事典


書き出し


本編で読めること


ここでご紹介したのは、判断の枠組みにあたる部分です。本編では、次の問いに対する答えが示されています。


  • 強みの向け先を変えるとき、何を根拠に新しい相手を決めるのか

  • 既存ブランドの作り替えと、別ブランドの立ち上げはどう使い分けるのか

  • ブランドを増やすかどうかは、どの段階で誰が判断するのか

  • 顧客の変化を捉えるために、どんな観察を続けるのか


この掲載ページは現在公開終了となっており、本編を読むことはできません。同じ論点についてのご相談は、下記の窓口で承っています。


よくある質問


Q.品質を上げ続けているのに評価が上がりません。何を疑うべきでしょうか。

A.上げた性能が、顧客が費用を払ってでも欲しい部分と重なっているかを先に確かめてください。性能の水準を示す指標と、支持する層の増減は別々に測る必要があります。両者が連動していないのであれば、向け先の設定に問題があります。

 

Q.新しいブランドを立てるか、既存を作り替えるか、判断の基準はありますか。

A.既存の支持層を残したまま新しい層に届きたいのであれば、別ブランドが向きます。既存の支持層そのものの認識を変えたいのであれば、作り替えになります。どちらの場合も、覚えてもらう対象を増やすかどうかを同時に決めてください。

 

Q.この掲載の本編は読めますか。

A.掲載ページは現在公開終了となっており、本編を読むことはできません。本ページでは掲載時点の論点を要約しています。詳しい内容についてはお問い合わせください。


執筆者

インサイトフォース編集部

ブランド戦略とマーケティング組織の設計を専門とする編集部が、掲載記事の論点を実務で使える形に整理しています。

掲載情報

媒体

Salesforce(オウンドメディア)

記事

いま求められる顧客中心のリブランディング:市場で選ばれるブランドづくりの要点を探る

掲載形式

ガイドブックの監修および記事内での紹介


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